「ゲーム実況者のなり方」を真面目に考えてみた

なりたいシリーズです。

子どもたちと将来の話をしていると、いまだに根強い人気のあるユーチューバーですが、中でも「ゲーム実況がしたい」という話を聞くことが多くあります。

という事で今回は、ゲーム実況者になるために必要なものを少し掘り下げて考えてみたいと思います。

目次

まずは必要な機材から

マイク・ヘッドセット(約2~3万円)

実況という事で必須のマイクです。雑音が入っていたり、周りの音が混じると、やはり動画のクオリティが下がってしまいます。ゲーム実況は比較的長尺である事も多く、音声の質というのは拘りたいところです。地声ではなく、テロップを出してAIや機械音声に喋らせる場合は、マイクは不要となります。

ずんだもん(VOICEVOX)
パソコン(約7~10万円)

動画を撮影後、編集にはパソコンが必須です。タブレット端末でも可能ですが、編集作業はPCの方がおススメです。加えて、動画編集にはパソコンとは別にツール・ソフトが必要で、安いもので5,000円~、プロが使用するものだと5万円程度のものがあります。サブスク利用だと、年間1~2万円が相場です。

キャプチャーボード

ゲーム画面を録画するために必要な機器で、1~2万円から購入できます。キャプチャーボードに編集ソフトにがついているものもありますし、パソコンに内蔵(取付)して使うタイプのものもあります。対応している機種が様々なので、関連機器の知識も必要です。

ゲーム機器

ゲーム実況ですから、当然ゲームをする機器・ソフトも必要ですね。スマホアプリやPCゲーム、PS5など、実況するゲームによってかなり差が出ますが、新しいものを実況するにはその都度費用がかかります。

最低限このくらいあれば、ゲーム実況を撮影し、編集し、公開までは進めることが出来ます。ざっくりですが、初期費用としては20万円くらい必要です。

こちらにデバイスや役立ち情報のサイトがまとまっています。

公開した動画を視聴してもらうために

必要な準備ができたところで、ただ単にYouTubeに公開しただけでは、まず誰からも見てもらえません。というより、気づいてもらえません。

そのため、下記のような手法で、視聴者を増やしていく必要があります。

一つずつ掘り下げて行きましょう。

①有名ゲームの動画を作成する

有名なゲームでないと、やはり興味を引くことは難しいでしょう。世には出ていないマイナーなゲームでも、トークやゲーム自体の面白さでカバーして人気になっている動画も有りますが、難易度は高めです。有名なゲームであれば、ひと昔前のものであったとしても、一定数のファンがいるという強みがあります。

②最新ゲームの動画を作成する

最新のゲームであれば、そもそも話題に上がりやすいため、検索をされやすいというメリットがあります。ここでのポイントは、動画アップの速さもポイントの一つです。見てもらえる可能性をグッと上げることが可能です。

③シリーズ化できる量の動画を作成する

動画数も再生数確保のためには重要です。シリーズものを気に入ってもらえた場合、そのまま他の動画も見てもらえる可能性が高く、チャンネル登録者数を増やすキッカケとなります。単発の場合、その動画は見てもらえたとしても、再度チャンネルに訪れてもらうキッカケを作ることが難しくなります。

④SNSで多くの人から見てもらえるように宣伝する

SNSで宣伝をすることで、まずはその動画の存在や反応を知ることができます。そもそも動画に需要があるのか、ゲーム実況で有名な人はどうやっているのかも参考にしながら、できるだけ世の中に広めるキッカケを作っていきます。

動画のスタイルを考える

方向性がある程度決まったら、実際に動画の構成を考えていきます。基本的にはチャンネル登録をしてもらうためには、チャンネルのスタイルというのが重要となってきます。ホラーゲームのみをアップしているチャンネル、レトロなゲームを幅広くやっているチャンネルなど、一言で説明できるくらいシンプルになっている方がチャンネル登録してもらいやすくなります。その上で、スタイルをいくつかピックアップしてみました。

やりこみ動画

時間をかけて普通ならそこまでしないという所まで突き詰めることをメインの楽しみに据えることができるため、動画のテーマが視聴者に伝わりやすいスタイルです。ただし、「時間がかかる」というデメリットから逃げることはできません。

解説・考察動画

ゲームのストーリーや背景など、普段思わず見逃してしまうような情報を分かりやすくまとめ、ゲームの魅力や違った楽しみ方を紹介していきます。過去にそのゲームをプレイしたことがある人に特に興味を持ってもらいやすく、シリーズ化もしやすいスタイルです。

ガチャ動画

スマホゲームには必須と言っても過言ではない「ガチャ」をテーマにしたスタイルです。ガチャの場合は生配信との相性も良く、「爆死」や「神引き」など、運によるオチが自然とついてくるので、比較的取り組みやすいですが、当然ガチャにはお金が必要ですので、要注意です。

実践動画・生配信

普段のプレイ動画を編集やトークで面白い動画に仕上げるパターン、ファンがついた場合は生配信でその人の反応やプレイを楽しむというパターンもあります。動画編集スキルやトークスキル、ゲームスキルなど、個人の強みを活かしていくスタイルです。

裏技・バグ動画

ゲームにはつきものの裏技やバグをメインテーマとするスタイルです。普段ゲームプレイをしている中で見つけたコツを裏技として紹介しても良いですし、たまたま出会ったバグをネタにして動画を作成することも可能です。運に左右される部分が大きいのが難点です。

例えばですが、

  • 「ホラーゲーム」×「バグ動画」で、ホラーなのに思わず笑える動画
  • 「レトロゲーム」×「やりこみ動画」で、幅広い層に懐かしさと新たな発見で楽しめる動画

などを考えていくと、オリジナリティが出てくるので、チャンネル登録してもらいやすくなります。

月の収益について考える

いよいよ次は、趣味でゲーム実況をするのではなく、仕事として成立させるためにはどのくらい必要かを考えていきます。

よくあるYouTubeで1再生いくら、という話ですが、ゲーム実況の場合は、1再生当たりの単価が低いジャンルの動画となっています。最近では一番安くて0.05円くらいとのことですので、10万再生で5,000円です。月に30万円を収益として得ようとすると、毎月60本の動画をアップし、かつそれが全て10万再生されると達成できる金額となります。

また、その収益を得るための条件はこのようになっています。

細かい話をすると、スーパーチャットの収益化だともう少し条件が緩くなったりしますが、どちらにせよこの条件をクリアするためには一定の準備期間が必要なのは言うまでもありません。

チャンネル登録者数を増やせば、ある程度再生時間も確保できそうですが、再生時間のためにも、最後まで視聴してもらえるような動画の工夫も重要になってきそうです。

情報商材に注意

ここまで記載した内容は、誰でもネット検索するだけで多くの情報を得られます。ただ、

  • 情報が多すぎる
  • 正しい情報かどうか判断できない

という問題に直面し、すぐに挫折してしまう人も少なくありません。また、

というフレーズと共に、「あなただけに特別にコツを伝授します!」といった情報を売りにしている「情報商材」というものがあります。全てがそうとは言いませんが、いきなり手を出すのは止めておきましょう。

自分で考えることの意味と価値

いかがでしたか。決して、「ゲーム実況者になるのは簡単ではないから安易に目指すのをやめましょう」と言いたいわけではありません。ただ、自分の将来については、このくらい真剣に、自分の力を注いで調査し、それでもやりたいかどうか何度も頭を悩ませる、くらいが本来は必要なわけです。

今ではVTuberのように、事務所に所属してゲーム実況をするケースもありますね。このほうが当然、今まで記載したような、「宣伝」「構成」「編集」「機材」など色々な人で分担・シェアできるわけですから、実現する可能性はグッとあがります。「自分がゲーム実況をする」から、「ゲーム実況をチームで作り上げるメンバーとして活躍する」という選択肢も増えてきます。この選択肢は、真剣に調べているからこそ、見いだせる選択肢と言えます。

このやり方であれば、全部自分でできなくても良いですし、得意分野に特化することで「自分の強み」が生まれます。そう考えると、なんとなくやれそうな気がしてきませんか。

最終的には、「やっぱりやーめた」でもOKですし、「自分でもっと調べてみよう」でもOKです。自分で考えることで、その行動には意味・価値が生まれます。

ぜひ参考にしてみてください。

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